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あおいのKindle出版アカデミー
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付録

読み物|1冊目の体験

このページについて

これは、私が自分の本に書いた「1冊目のころの気持ち」を、このコースの読み物としてまとめ直したものです。『ChatGPTを使って7日でKindle出版!』の第4章と、その続編にあたる『Claudeを使って1日でKindle出版!!』の「はじめに」「さいごに」をもとにしています。

手順の説明ではないので、読まなくても本編は進められます。1冊目を出す前後に、気持ちが揺れたときにでも開いてもらえればと思います。

文中の「その約1年後」は、1日の本を書いたころ(2026年4月ごろ)のことです。ここに書いたのは私の場合の話で、同じ経過をたどるとは限りません。

本を出すなんて、一生縁がないと思っていました

もともと私は、本を出すなんて自分には一生縁がないと思っていました。文章を書くのは得意ではなかったし、時間もありませんでした。副業には興味があっても、何から始めたらいいか分からず、調べては途中であきらめることを何度も繰り返していました。Kindle出版を知ったときも、そんなのは一部の特別な人にしかできないのだろうと思っていたんです。

変わったきっかけは、ChatGPTでした。半信半疑で使い始めて、副業で悩んでいる人向けの本を書きたいと相談してみると、構成のたたき台が返ってきました。自分ひとりでは白紙のまま止まっていたところに、考え始めるための案ができた。この手応えには、正直驚きました。

もちろん、最初からうまくいったわけではありません。「この表現はちょっと違うな」「伝えたいことがズレてるな」と感じては、少しずつ直していきました。ただ、AIは何度聞いても文句を言わずに付き合ってくれます。質問の条件を変えるたびに別の案が返ってくるので、それを見ながら、伝えたいことを少しずつ絞れました。気がつくと、自分の中の「できない理由」が少しずつ減っていました。

初めての本を出せたときは、「まさか本当に出せるなんて」と信じられない気持ちと、「自分にもできた」という静かな感動がありました。何をするにも自信がなくて、一歩を踏み出すまでにいつも時間がかかっていた私です。自分の手で一冊を出せたという経験が、そのあとの自信につながりました。

初めての売上が表示された日

初めて出したKindle本は、正直に言うと、これで読んでもらえるのだろうかと不安だらけでした。何度も見直して、AIと調整して、それでもまだ足りないかもしれないと思いながら、出版のボタンを押しました。

販売が始まったあと、KDPのダッシュボードを何気なく開くと、小さな数字が目に入りました。初めて売上が表示されていたんです。信じられませんでした。誰かが私の本を手に取ってくれた。

金額は、ごくわずかです。でも、そのときの気持ちは金額では語れません。会社の名前も肩書きもなく、営業をしたわけでも、フォロワーが多かったわけでもない。自分で考えて、自分の言葉で書いた本を、誰かが見つけて手に取ってくれた。ゼロから作ったものが数字になって返ってきたことが、それまで感じたことのない手応えでした。思わずダッシュボードを何度も見返したほどです。

大事だったのは、金額よりも「ちゃんと届いた」と思えたことでした。「これなら私にも続けられるかもしれない」と思えて、そのあとも手を止めずにいられました。

感想が届いて、自分の経験が「書けるもの」に見えました

転職で悩んだことや、仕事でうまくいかずに考え込んだ日々を、わざわざ人に伝える必要はないと思っていました。でも、出した本に読者から感想が届いたとき、その気持ちが少しずつ変わっていきました。自分が書いた内容が、誰かの気持ちに届いた。それだけで、自分の中の何かが静かに動いた気がしました。

特別なことを書かなくてもいいのかもしれない。大げさな成功や専門的な知識がなくても、日々の気づきや考えを丁寧に書いていけば、誰かの助けになることもあるのかもしれない。そう思えるようになってから、過ぎ去っていくだけだった日常の出来事が、少しずつ「書けるもの」として見えるようになりました。誰かに向けて書いたつもりが、自分を見つめ直す時間にもなっていました。

副業が、特別なことではなくなりました

副業は、すごく意識の高い人や、何かに詳しい人だけのものだと思い込んでいました。実際にやってみると、分からないことを一つずつ調べ、考えの整理はAIに手伝ってもらいながら、前へ進めました。大きな投資も、特別な資格もいりませんでした。今ある知識や経験をもとに始められる。

「知らないことをひとつずつ知っていく」過程が、そのまま副業のスタートになっていたのだと思います。そうして少しずつ本を出すうちに、副業という言葉が、特別なことではなく、生活の中にある選択肢のひとつに変わっていきました。

数字が動かない朝

その約1年後、『Claudeを使って1日でKindle出版!!』を書いたころの私は、また別の場所にいました。1冊目を出したあとにぶつかる壁の話です。

頑張って1冊書いて、ドキドキしながら出版して、毎日ダッシュボードを開く。数字がほとんど動かない日を、何度も経験しました。朝起きて、スマホでダッシュボードを開いて、昨日と同じ数字を見て、そっと画面を閉じる。がっかりとも悲しいとも違って、じわじわと「やっぱりダメなのかな」という気持ちが染みてくる感じでした。「自分には向いてないのかな」と、何回も思いました。

SNSを開けば、「初月で10万円達成!」のような投稿が流れてきます。おめでとう、すごいね、と思いながら、心のどこかがチクっとする。いいねを押しながら、スマホを持つ手がちょっとだけ重くなる。あの感じは、同じ経験をした人にしか分からないと思います。

でも、私だけではないはずです。きっと、多くの人が通る道なんだと思っています。

やめなかった、それだけ

そのころ、読者さんからメルマガでいただく相談は、「モチベが続かない」「テーマが決まらない」「3万円の壁を超えられない」「本業との両立が難しい」といったものでした。どれも、私が過去に通ってきた悩みです。全部わかる。マリアナ海溝より、わかりみが深い。

私は、特別な才能があったわけでも、デザインセンスがあったわけでも、文学部出身でもありません。お酒はやたら飲むし、筋トレはサボるし、ふつうの、ちょっとズボラな会社員です。ただ、やめなかった。それだけです。

1冊出して売れなくて、でもまた1冊書いて。データを見て、考えて、また書いて。気づいたら、20冊を超えていました(1日の本を書いた2026年4月ごろの話です)。

売れなかった本にも、意味がありました

振り返ると、売れなかった1冊がなかったら、今の自分はいません。売れなかった本から、このテーマはニーズがなかったのだと学びました。読まれなかった本から、タイトルの付け方を変えようと気づきました。レビューがつかなかった本から、もっと読者に寄り添わなきゃと反省しました。全然伸びない本を見て、この書き方ではだめなのだと痛感しました。どれも、次の1冊をちょっとだけ良くしてくれました。

だから、もし今、数字が動かなくて立ち止まっている人がいたら、伝えたいことがあります。あなたが書いた本は、無駄ではありません。売れなかった本も、無駄ではありません。そこから何かを学んで次に活かせたなら、その1冊は、ちゃんと仕事をしてくれています。数字には表れなくても、書いた人の中には、確実に何かが積み上がっていきます。

特別な肩書きがなくても

1冊を形にしたことで、私はそれまで見えなかった手応えを得ました。特別な肩書きがなくても、挑戦することはできます。そして、動いた人から、見える景色が変わっていく。そう実感しています。

不安も迷いもありました。それは今でも同じです。でも、完璧でなくていいし、途中で手直ししたっていい。その“ゆるさ”があるから、初めての人にもやさしい世界なのだと思います。