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あおいのKindle出版アカデミー
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付録

tips|AIの使い分け

このページについて

本編は、一つのAIで最後まで進められるように書いています。AIをいくつか使い分けたくなったときに、何を基準に選ぶかをまとめたのがこのページです。

もとにしたのは、『ChatGPTを使って7日でKindle出版!』(リライト版)の第3章と、noteを書く人向けの私の本(2026年7月以降に更新した版)の第1章です。サービスの名前は、そのときの私の使い方の例として出しています。機能や料金は変わるので、名前は参考程度に読んでください。

読まなくても、本編は進められます。

名前ではなく、作業で選ぶ

AIのツールは、名前ごとに優劣を決めるより、作業ごとに選ぶほうが失敗しにくくなります。機能も料金も利用条件も変わるので、「このツールなら必ず上」という比べ方は、すぐ古くなるからです。

作業ごとに、先に決めておくと選びやすくなることがあります。

文章では、対話しながら考えを深めたいのか、長い原稿をまとめて確認したいのか、言い換えだけしたいのか。

画像では、表紙の案を作りたいのか、写真の素材を探したいのか、文字を正確に置きたいのか。

校正では、誤字を探す確認と、主張が正しいかを確かめる確認を分けます。AIが誤字を直せても、制度や数字が正しいとは限りません。

翻訳では、意味をつかむための下訳と、出版できる品質への編集は別の作業です。固有名詞、引用、専門用語、文化的な含みは、人が原文と照らし合わせます。

どのAIを使うときも、先に確認すること

未公開の原稿や個人情報を入力してよいか、利用規約と設定を確認します。無料か有料かだけで選ばずに、入力したデータの扱い、商用利用、作ったものの権利、出力の保存方法を見ます。

AIにまかせることと、人がやること

おすすめの分担は、次のとおりです。

AIにまかせるのは、発想、整理、下書き、重複の確認です。

人が担当するのは、事実の確認、権利の確認、自分の体験、そして最後の表現です。

ここで気をつけたいのは、一つのAIの答えを別のAIに渡しても、誤りが自動的に消えるわけではないことです。複数のAIが同じことを言っても、公式の情報の代わりにはなりません。ツールを増やすことより、どの作業を助けてほしいのかをはっきりさせることが先です。

AIの答えだけで確認を終えない理由(noteの本から)

noteを書く人向けの本では、ChatGPTだけで記事を書こうとして気づいた弱点を、3つ挙げました。

1つ目は、事実と違うことを、もっともらしく書くことがあることです。存在しない統計や、実際には言っていない人の発言が出てくることがあります。読んだ人が調べて間違いだと気づいたら、一気に信頼を失います。

2つ目は、検索ができる場合でも、確認は必要なことです。必要に応じてウェブを検索してくれるAIでも、検索結果やAIの要約が正しいとは限りません。数字、制度、引用、商品の仕様などは、元の公式情報を開いて確認します。

3つ目は、頼み方によっては、表現が似通ってくることです。「親しみやすく書いて」とだけ頼むと、似た言い回しが続くことがあります。だから、自分が実際に使う言葉や、伝えたい経験を渡すことが大切です。

私の使い比べ(2026年夏ごろの本に書いたこと)

その本を書いたころ、私は複数のAIを使い比べていました。どのAIにも得意なことと苦手なことがありますが、これは固定した順位ではありません。機能は更新されますし、同じAIでも、指示によって結果が変わります。

当時の私は、アイデアの整理や下書きにはChatGPTを使い、必要に応じて、検索や別のAIの視点を加えていました。Geminiが、ほかのAIとは違う指摘を返してくれて、見落としに気づいたこともあります。ただし、AIが「問題ありません」と答えても、それだけで事実の確認が終わったとは考えません。

流れとしては、次の4つです。

  1. 自分の経験と、読者の悩みを整理する
  2. AIに、アイデアや構成の候補を出してもらう
  3. 自分が出した事実だけで、下書きを作る
  4. 数字や制度は元の情報で確認し、最後は自分で読み直す

この流れなら、AIの便利さを使いながら、AI任せの文章になることを防げます。

時間がかかりすぎないようにするには

複数のAIを使うと、かえって時間がかかるのでは、と思うかもしれません。私は、考える作業を前もってまとめて済ませておくことで、そうならないようにしていました。

たとえば、週末に1時間だけ時間を取って、ChatGPTでアイデアを30個出し、Grokでトレンドに合っているかをまとめて確認します。合っているものをスプレッドシートにストックしておけば、実際に書くときは、ストックから選ぶだけです。

ただし、短くできるのは下書きまでです。そのあとの事実の確認、読み直し、画像、投稿の準備には、内容に応じた時間がかかります。考える作業と、手を動かす作業を分けておくことが、短い時間で進めるコツです。

私が今のところ落ち着いている考え方

一つのAIだけで済ませると、事実の誤りや見落としに気づけないことがあります。だから、必要に応じて別の視点を加え、元の情報を確認します。時間をかけすぎると続かないので、作業を分けて、短い時間で進められる形にします。質も量も保ちたいので、準備とAIの手伝いと、人の確認を組み合わせます。

私が、10冊以上のKindle出版と何百もの投稿を通じてたどり着いた結論は、この「準備、AIの補助、人の確認」という流れです。

チャットで相談するAIと、手元のファイルを扱うAI

チャットは、会話しながらテーマを考えたり、その場で文章を直したりするときに使えます。ファイルを添付できるサービスもありますが、以前の会話を全部覚えている前提にはしません。次の作業に必要な材料を、そのつど示します。

Claude Codeは、許可した作業場所のファイルを読んだり、作った文章をファイルへ保存したりできるAIです。私は、デスクトップに目的別の執筆ルールや、考え、経験を書いたファイルをため、書く前に読んでもらっています。「Claude.md」という一つの機能にすべてを入れている話ではありません。

会話の記憶に期待する代わりに、保存した材料を、自分でも見直して指定する。これが手元のファイルを使う利点です。AIが必要な資料を自動で漏れなく読むとは限らないので、最初に読むファイルに、資料を読む順番と保存先を書きます。更新したルールと古いルールを、同時に正本として扱わないようにします。

話す日・メモの日・おまかせの日を、同じ手順へつなぐ

話す日は、言いたいことを音声で伝えます。メモの日は、箇条書きを渡します。おまかせの日は、保存した記事や経験の中から、まだ使っていない案を三つ出してもらって選びます。おまかせでも、新しい体験を作ってもらうわけではありません。

手順は、材料を選ぶ→不足を質問してもらう→見出しと順番を確認する→本文を書く→確認する、です。一記事で伝えることは一つ。自分が何を経験し、どう感じたかは、自分の言葉で答えます。私の場合、質問は一度に四つまでにしていました。

確認では、不自然な日本語、主張のずれ、重複を見てもらい、数字や制度は出典を開きます。迷いが残っているところまで、きれいな結論に変える必要はありません。自分だけが知る場面と、直す理由を加えて仕上げます。

直した理由と、本人の回答を残す

完成した記事だけでなく、修正前の表現、修正後の表現、なぜ直したかを記録します。例えば「ここは成果を保証しているように読めるので、自分の経験の範囲へ戻した」と残しておけば、次の文章でも同じ判断を使えます。これは記録の書き方の例です。

音声やメモ、AIの質問への自分の回答は、元の言葉のまま残します。短い要約だけにすると、言い回しや迷った理由が消えることがあるからです。読者の反応も、実際の言葉と、自分の解釈を分けます。

次の記事を頼むときは、執筆ルール、今回使う経験、関係する修正記録を読んでもらいます。書く→直す→理由を残す→次に読む、という流れです。AIの記憶を増やすことではなく、次の制作で使える資料を手元へためていきます。

スマホから、家のPCで動くClaude Codeへつなぐ

Claude CodeのRemote Controlは、PCで動いている作業を、スマホや別のブラウザから続ける機能です。執筆の資料とファイル操作は、接続先のPCにあります。PCとClaude Codeを起動したまま、ネット接続を保って使います。

  1. PCで執筆用フォルダを開き、Claude Codeへログインする。
  2. 会話中に /remote-control と入力して接続を有効にする。
  3. 表示された接続先リンク、またはQRコードからスマホで開く。同じアカウントのClaudeアプリでは「Code」から対象の作業を選べます。
  4. 正しい作業が開いたことを確認し、スマホの音声入力で材料を伝える。最初は短く話し、文字になった内容を確かめる。

対応プランや設定条件は、Claude Codeの公式説明で確認してください(2026年10月10日確認)。接続できないときは、PCの起動とネット接続を確認します。その場で直せなければ音声メモに残し、あとでPCから渡しても執筆は進められます。

私は、ヘッドホンをつないだまま話したとき、意図しない文字が延々と入力されたことがありました。これは私の使用時の失敗です。誰の環境でも同じ原因とは限りません。おかしな文字が出たら入力を止め、使うマイクを確かめてから短く試します。

タイトル・画像・タグを整えて、下書きまで進める

本文ができたら、内容に合うタイトルを三つ出してもらい、使うものを選びます。見出し画像は、元になるデザインを決めて文字を差し替えます。私の運用では二行までとし、入らない場合は文字を小さくするより、タイトルを短くしています。文字が切れないかは、自分で画像を見ます。

記事と関係するタグを選び、タイトル・本文・タグを、それぞれコピーできる形で出してもらうと、noteへ移しやすくなります。私は、コピー用のページをPCで作ってもらっています。これだけでも、手入力を減らせます。

ブラウザ操作を許可した環境では、編集画面への入力と下書き保存を手伝ってもらう方法もあります。ただ、私の実例では見出し画像を自動で設定できず、自分で設定しました。自分の画面で使えなければ、本文をコピーして貼る方法へ戻せます。

下書きで、文章、画像、リンク、タグ、公開範囲を確かめたら、投稿準備の完了です。公開ボタンは私自身で押しています。ブラウザ操作を使う場合は、サービスの最新の利用規約と、AIに任せる操作の範囲も先に確認してください。