このページについて
本編の第4章では、表紙をAIで自作して進めます。その結論は、このページでも変わりません。ここでは、なぜそう考えるようになったのか、自作した表紙に迷ったときに何をすればよいか、外注を選ぶ場合に何に気をつければよいかを、私が自分の本に書いた経験からまとめます。
もとにしたのは、『Kindle出版 5ヶ月で月15万の印税を作った方法』の第5章(本の中には「2025年10月現在」という記述があります)と、私の別の教材(表紙の章)です。
読まなくても、本編は進められます。
結論:AIで自作します。納得できる水準まで仕上げます
私は最初、Canvaのテンプレートを組み合わせて、表紙を自作していました。自信もありました。ところが、いろいろなサイトやノウハウ本に「表紙だけは外注しろ」と書いてあったので、試しに依頼してみました。すると、外注して表紙を直した本は、翌月、売上が倍になりました。それ以来、当時は表紙を必ず外注するようにして、過去に自作で出した本も全部外注し直しました。
今は考えが変わりました。AIの画像生成やデザインのツールが大きく進化して、商業出版の本と並べても見劣りしない水準の表紙を、自作できるようになったからです。大切なのは、自作か外注かではなく、読者が手に取りたくなる水準まで仕上がっているかどうかです。AIで納得できる表紙を作れるなら、自作で問題ありません。文字の組み方や全体の仕上げに不安が残るなら、その部分だけデザイナーに頼む。今は、この使い分けがいちばん現実的だと思っています。
つまり、このコースの結論は「自作」です。外注の話は、自作で迷ったときの選択肢として読んでください。
自作か外注かを分けるもの
その教材では、判断のポイントを一つにまとめました。自分のイメージを言葉にできるかどうかです。
イメージが明確で、言葉にできる。既刊の表紙やシリーズの決まりがある。直したいところを具体的に指示できる。この場合は、画像生成AIで自作できます。
イメージがあいまいで、どんな表紙が読者に合うのかから相談したい場合は、デザイナーに頼む価値があります。デザイナーの強みは、あいまいな要望を形にする力と、市場の感覚だからです。
私は以前、デザイナーさんに「もう少し」「ちょっと」というあいまいな言葉で修正を重ねてしまい、困らせてしまったことがあります。頭の中にはイメージがあったのに、最初から言葉にして伝えられていませんでした。言葉にできていれば、AIにも具体的に指示でき、やり取りの手間を減らせます。
自作した表紙に迷ったとき:同じ本で前後を比べる
自作した表紙に納得できるか迷ったら、同じ本で表紙を変えて、変更の前後を比べる方法があります。
まず、出版して1か月ぶんまるごとの数字を見ます。できれば、初月ではなく2か月目以降の数字を基準にします。そのあと、同じ本の表紙を作り直して、売上がどれくらい変わるかを確認します。AIで作り直してもいいですし、必要なら外注しても構いません。
厳密なABテストではありませんが、同じ本の表紙の変更前後を見ることで、自分なりの判断材料になります。私の場合は、この比較で売上が倍になりました。ただし、その期間もXで投稿を続けたり、noteで本を紹介したりしていたので、表紙だけの効果だったとは言い切れません。
なお、これは出版したあとの話です。1冊目の表紙は、本編のとおり、小さく表示しても読めるかを確かめて仕上げれば十分です。
外注するなら:相場と頼み方
外注の相場は、2025年10月ごろの私の見方では、探せば5,000〜6,000円くらいで腕のいいデザイナーさんがいます。1万円以上は高いという感覚でした。クラウドワークスやココナラを見ると、5,000円から5万円まで幅広く、値段はまちまちです。高ければよいわけでも、安すぎればよいわけでもなく、私の経験では、5,000円前後で過去の実績をしっかり見せてくれる人が、いちばんコスパがよかったです。値段や条件は変わるので、頼むときに最新の内容を確認してください。
頼み方にはコツがあります。誰に頼むかと同じくらい、どう頼むかが大事です。
テキストだけで意図を伝えるのは、やめたほうがいいです。「爽やかな感じで」「ビジネスっぽく」と書いても、人によって受け取り方が全然違います。自分がいいなと思う表紙の本のURLを3つほど、優先順位をつけて送ります。「この雰囲気で」「この色合いが好みです」と、具体例で見せるのです。
サブタイトルは、自分で考えたほうがいいと思います。これから出すジャンルの本を20冊ほど眺めて、上位の本でよく使われている言葉を確認すればよいからです。「完全攻略ガイド」「超入門」「最速で身につく」のような言葉が多ければ、読者に意味が伝わりやすい定番の表現だと考えられます。新しい検索語を無理に作る必要はありません。ただ、ほかの本の言い換えで終わらせず、自分の本が何を約束するのかは、自分の言葉にしてください。「完全」「最速」などは、本文で説明できないことまで約束しないように気をつけます。
表紙は、商業出版の本と並んで見られます
Amazonでは、商業出版の本(プロの作家にプロの編集者がついた本)と、同じ画面に並んで表示されます。ここで素人っぽさが出ると、手に取ってもらえません。最近は、過去の名著もKindle+(旧Kindle Unlimited)で読めるようになってきました。読者の時間は限られていて、本も、漫画も、SNSも、結局は他人の限られた時間の取り合いです。その時間をもらうに値する本を書いているだろうか、という見方が大切だと思っています。
悲観する必要はありません。大きな店が増えても、街の定食屋さんはなくなりませんよね。それと同じで、電子書籍の市場自体が大きくなっています。大事なのは、その中で自分の立ち位置を見つけることです。
表紙で差をつけるポイント
- AIを使って自作し、難しい部分だけプロに頼む
- 自作でも外注でも、商業出版の本と並んで見劣りしない品質を目指す
- 競合の売れている本を研究する
- サブタイトルは、実績のあるキーワードを参考にする
表紙は、本の顔です。どんなに中身がよくても、表紙で手に取ってもらえなければ意味がありません。AIで作っただけで満足せずに、読者の目で、仕上がりを確かめてください。